Kubernetes は、コンテナ化されたアプリケーションを管理するための、オープンソースのシステムです。「クバネティス」や「クーベネティス」と呼ばれることが多く、略して「K8s」と表記します。これまでは、例えばWebサービスをリリースする場合、インフラエンジニアが手順書に沿ってサーバーを構築し、プログラマがその上にアプリケーションをデプロイ(配置)するのが一般的でしたが、Kubernetes を使えば、それらの作業をコード化できるうえにデプロイやスケーリング(負荷分散)などの面倒まで見てくれます。そこで今回は、簡単に Kubernetes のローカル開発環境を作成する手順をまとめてみました。
Docker Desktop for Mac のインストール
以前は Docker(コンテナを実行するためのソフト)が、 Mac や Windows に対応していませんでしたが、今や Mac や Windows にも対応し、しかも標準で Kubernetes までサポートされています。
Docker アカウントの作成
Docker Desktop for Mac をダウンロードしたり、Docker イメージを取得/保存するためには Dockerアカウントが必要になりますので、あらかじめ Dockerアカウントを作成しておきます。
Docker Desktop for Mac のダウンロード
Docker Desktop for Mac(もしくは Windows)をダウンロードしてインストールします。(Macの場合はアプリケーションフォルダにコピーするのみです)
Docker Desktop for Mac
Docker Desktop for Windows
Docker の起動
インストールした Docker を起動します。初回起動時に各種コンポーネントをインストールするため、パスワードの入力が必要です。
Docker が起動するまでしばし待ちます。Dockerアカウントでログインしておきましょう。
以上で Docker Desktop for Mac のインストール完了です。dockerコマンドが実行できることを確認してください。
Docker version 19.03.2, build 6a30dfc
Kubernetes の有効化
Docker Desktop for Mac(または Windows)の Kubernetes を有効化します。
Dockerメニューから「Preferences」を選択します。
Kubernetes の「Enable Kubernetes」にチェックを入れて「Apply」をクリックすると、「Kubernetesをインストールするのに数分かかるよ」旨の確認が表示されますので「Install」をクリックしてください。
数分待って「Kubernetes is running」と表示されれば Kubernetes の有効化完了です。
最後に kubectlコマンド(Kubernetesを操作するためのコマンド)が実行できることを確認してください。
Client Version: v1.14.6
Server Version: v1.14.6
おわりに
エンジニアにとって Kubernetes は、まさに夢のようなシステムですが、数年前はそもそも Docker をインストールするに Linuxの仮想マシンが必要でしたので、Kubernetes をちょっと試すにも一苦労でした。今は、ほんとに数分あれば Kubernetes の開発環境をインストールすることができてしまいます!ありがたいことですね。
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