AlmaLinux 8.4 LAMPサーバインストールメモ【Apache2.4+MySQL8.0+PHP7.4】

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AlmaLinux(アルマリナックス)は、RHEL(Red Hat Enterprise Linux)クローンと呼ばれる Linuxディストリビューションです。主に CloudLinux Inc からの支援を受けて AlmaLinux OS Foundation が開発しています。AlmaLinux は CentOS Linux 8 が 2021年末に廃止される ことをきっかけとして開発されているため、無料で利用できる上に AlmaLinux OS 8 は、2029年までの長い期間サポートされるのが大きな魅力です。そこで今回は、AlmaLinux 8.4 で LAMP構成をインストールする手順をまとめてみました。

AlmaLinux OS 8 と CentOS 8 の利用上の違い

すべて確認したわけではありませんが、AlmaLinux OS 8 を CLI(コマンドラインインターフェース)で使う上では、CentOS 8 との違いは全くありません。CentOS 8 用に作成した手順書や構成管理ファイルなどもそのまま使えるでしょう。

また、今回サードパーティリポジトリの EPEL と Remi を追加してそこから各種パッケージをインストールしてみましたが、問題なく利用できています。AlmaLinux は、RHEL とバイナリ互換性(コンパイル済のプログラムをそのまま移行して実行できるレベルの互換性のこと)がありますので、RHEL で利用できるサードパーティリポジトリであれば AlmaLinux でも利用できると思います。

AlmaLinux 8.4 のダウンロード

はじめに、AlmaLinux の ISO リンクページ の適当なミラーサイトから AlmaLinux-8.4-x86_64-minimal.iso をダウンロードしておきます。

マシン構成

VirtualBoxの仮想マシンにインストール

○仮想マシン構成
メモリ:2048MB
HDD:20GB
CPU:2コア

○ネットワークデバイス
アダプター1:NAT
アダプター2:ホストオンリーアダプター

○ネットワーク構成(※ご自分の環境に書換えてください)
ホスト名: almalinux8
IPアドレス:192.168.56.201/24
DNSサーバ: 1.1.1.1
DNSサーバ: 8.8.8.8

AlmaLinux 8.4 のインストール

[↑]キーで「Install AlmaLinux 8.4」を選択して、エンターを押します。

GUI画面が表示されたら「日本語 Japanese」「日本語( 日本)」を選択して「続行」をクリックします。

下のような表示になるまで少し待ってから「インストール先」をクリックします。(これ以降、画面のリサイズがうまくいかないためか見切れています。ご了承ください)

インストール先のハードディスクを選択して、「完了」をクリックします。

下にスクロールして「root パスワード」をクリックします

root ユーザーに設定するパスワードを入力して「完了」をクリックします。

「インストールの開始」をクリックします。パーティションの作成とインストールが開始します。

インストールが完了するまでしばらく待ちます。

インストールが完了したら「システムの再起動」をクリックします。

AlmaLinux 8.4 が起動したら root ユーザーでログインします。

ネットワーク関連設定

NICの設定

・ネットワークデバイス名の確認
nmcli dev s

DEVICE    TYPE      STATE         CONNECTION
enp0s3    ethernet  disconnected  -- 
enp0s8    ethernet  disconnected  --

アダプター1(NAT)は「enp0s3」、アダプター2(ホストオンリーアダプター)は「enp0s8」がネットワークデバイス名です。 ネットワークデバイス名は、環境によって異なりますので、ご自分の環境にあわせて設定してください。

アダプター1(NAT)の設定

nmcli con mod enp0s3 connection.autoconnect yes

アダプター2(ホストオンリーアダプター)の設定

nmcli con mod enp0s8 connection.autoconnect yes
nmcli con mod enp0s8 ipv4.addresses 192.168.56.201/24
nmcli con mod enp0s8 ipv4.method manual

設定が反映されるまで少し待ちます。

・再度ネットワークデバイスを確認して STATE が「connected」になっていれば設定完了です。
nmcli dev s

DEVICE    TYPE      STATE         CONNECTION
enp0s3    ethernet  connected     enp0s3
enp0s8    ethernet  connected     enp0s8

以上で ssh ログインができるようになります。※DNSサーバの設定前のため、ログインに時間がかかることがあります

ssh root@192.168.56.201

DNSサーバの設定

手動で設定するため、DHCPでのDNSサーバ設定を無効にします。

nmcli con mod enp0s3 ipv4.ignore-auto-dns yes

DNSサーバを設定し、NetworkManager を再起動します。

nmcli con mod enp0s3 ipv4.dns '1.1.1.1 8.8.8.8'
systemctl restart NetworkManager

DNSサーバが設定されていることを確認します。

cat /etc/resolv.conf
-----(以下の表示があればOK)-----
# Generated by NetworkManager
nameserver 1.1.1.1
nameserver 8.8.8.8

ホスト名の設定

ホスト名「almalinux8」を設定し、hostnamed を再起動します(一度ログアウトしログインすると設定したホスト名が反映されていることを確認できます)

nmcli general hostname almalinux8
systemctl restart systemd-hostnamed

基本パッケージのインストール

開発ツールなど、基本的なパッケージをインストールしておきます。

dnf -y groupinstall base
dnf -y groupinstall development
dnf -y groupinstall network-tools

パッケージのアップデート

インストール済みのパッケージを、最新版にアップデートします。

dnf -y update

不要サービスの停止

下記のコマンドを実行

systemctl disable atd
systemctl disable kdump
systemctl disable mdmonitor

SELinux無効設定

・下記を変更
vim /etc/sysconfig/selinux

SELINUX=enforcing
 ↓
SELINUX=disabled

OSを再起動します

shutdown -r now

firewalld設定

・現在の設定の確認
firewall-cmd --list-all

public (active)
target: default
icmp-block-inversion: no
interfaces: enp0s3 enp0s8
sources:
services: cockpit dhcpv6-client ssh
ports:

(略)

初期設定では publicゾーンの cockpit、dhcpv6-client、ssh サービスが許可されています。

cockpit と dhcpv6-client を使わない場合は、削除しておきましょう。

firewall-cmd --remove-service=cockpit --permanent
firewall-cmd --remove-service=dhcpv6-client --permanent

追加で HTTP(80/tcp) と HTTPS(443/tcp) を許可しておきます

firewall-cmd --add-port=80/tcp --permanent
firewall-cmd --add-port=443/tcp --permanent

設定を読込みます

firewall-cmd --reload

・設定を確認します
firewall-cmd --list-all
-----(以下の表示であればOK)-----

public (active)
target: default
icmp-block-inversion: no
interfaces: enp0s3 enp0s8
sources:
services: ssh
ports: 80/tcp 443/tcp

(略)

Chrony設定(NTP)

タイムゾーンを日本に変更

timedatectl set-timezone Asia/Tokyo

・NTPサーバーを変更します。
vim /etc/chrony.conf

pool 2.cloudlinux.pool.ntp.org iburst
 ↓
pool ntp.nict.jp

chronyd を再起動

systemctl restart chronyd

自動起動設定

systemctl enable chronyd

・10分ほど経過したら動作を確認します。
chronyc sources -v
-----(以下のような表示があればOK)-----

^+ ntp-a3.nict.go.jp 1 6 77 59 +972us[ +972us] +/- 5667us
^- ntp-b2.nict.go.jp 1 6 77 61 +1423us[+1423us] +/- 3830us
^* ntp-a2.nict.go.jp 1 6 77 62 +269us[ +547us] +/- 4458us

chronyd はゆっくり時刻を同期します。時刻があまりにもズレている場合は、下記コマンドを実行して即時同期してください。(ntpdateコマンドは廃止されました)

chronyc makestep

メール送信設定(Gmail経由)

サーバーから Gmail 経由でメールを送信できるように設定します。(必要がなければこの設定は不要です)

Postfix と、テスト用に mailコマンドをインストールします。

yum -y install postfix
yum -y install mailx

Googleアカウントの設定、および Postfix の設定手順は以下の記事をご参照ください。

PostfixからGmail経由でメールを送信するための設定メモ

メールが送信できることが確認できたら以下を設定します。

自動起動設定

systemctl enable postfix

・root宛メールの送信先を変更します
vim /etc/aliases
-----(下記を最終行に追加)-----

root: <自分のメールアドレス>

メールエイリアスのDBファイルを更新します

newaliases

root宛のメールが、自分のメールアドレス宛に届くことを確認します

echo test | mail -s "test mail" root

サードパーティリポジトリの追加

EPEL

dnf -y install epel-release
dnf -y update

Remi

rpm -ivh http://rpms.remirepo.net/enterprise/remi-release-8.rpm
rpm --import http://rpms.remirepo.net/RPM-GPG-KEY-remi

Remi リポジトリを有効化

dnf config-manager --set-enabled remi

Remi リポジトリから PHP7.4 をインストールされるように php:remi-7.4 モジュールをインストールします。

dnf -y module reset php
dnf -y module install php:remi-7.4

【補足】
AlmaLinux OS 8 にはパッケージ管理に Application Streams という機能があり、インストールするミドルウェアのバージョンを簡単に変更できるようになっています。そして特定のバージョン(例えば、PHP7.4)のパッケージをまとめたものを「モジュール(module)」と呼びます。

モジュールの一覧は以下のコマンドで確認できます。

dnf module list

各種ミドルウェアのインストール

※バージョンは2021年9月1日時点のものです。

Apache httpd(2.4.37-39)

dnf -y install httpd-devel
dnf -y install mod_ssl

PHP(7.4.23-1)

dnf -y install php
dnf -y install php-devel
dnf -y install php-pdo
dnf -y install php-mysqlnd
dnf -y install php-mbstring
dnf -y install php-gd
dnf -y install php-pear
dnf -y install composer
dnf -y install php-pecl-apc-devel
dnf -y install zlib-devel

MySQL(8.0.21-1)

dnf -y install mysql-devel
dnf -y install mysql-server

PHPの設定

・PHPの設定
vim /etc/php.ini

expose_php = On
 ↓
expose_php = Off
 
;date.timezone =
 ↓
date.timezone = 'Asia/Tokyo'
 
error_reporting = E_ALL & ~E_DEPRECATED & ~E_STRICT
 ↓
error_reporting = E_ALL & ~E_NOTICE

php-fpm を自動起動を設定し起動します。

systemctl enable --now php-fpm

モジュール版の PHP とは違い php-fpm にはいくつか注意点があります。以下を確認しておきましょう。

  • PHP はデフォルトで FastCGI Process Manager (FPM) を使用します (スレッド化された httpd で安全に使用できます)。
  • php_value 変数および php-flag 変数は httpd 設定ファイルで使用されなくなり、代わりに プール設定の /etc/php-fpm.d/*.conf で設定する必要があります。
  • PHP スクリプトのエラーと警告のログは、/var/log/httpd/error.log ではなく /var/log/php- fpm/www-error.log ファイルに記録されます。
  • PHP の max_execution_time 設定変数を変更するときは、変更した値に合わせて httpd ProxyTimeout 設定を増やす必要があります。
  • PHP スクリプトを実行するユーザーが、FPM プール設定 (/etc/php-fpm/d/www.conf ファイ ル、apache ユーザーがデフォルト) に設定されるようになりました。
  • 設定を変更した場合、または新しい拡張機能をインストールした場合は、php-fpm サービスを 再起動する必要があります。

15.1.2. PHP への主な変更点 | RHEL 8 の導入における検討事項 より引用

Apache httpd の設定

不要なコンフィグを読込まないようにしておきます。

mv -i /etc/httpd/conf.d/autoindex.conf /etc/httpd/conf.d/autoindex.conf.org
mv -i /etc/httpd/conf.d/userdir.conf /etc/httpd/conf.d/userdir.conf.org
mv -i /etc/httpd/conf.d/welcome.conf /etc/httpd/conf.d/welcome.conf.org

オリジナルのコンフィグをバックアップ

mv -i /etc/httpd/conf/httpd.conf /etc/httpd/conf/httpd.conf.org

・コンフィグを作成します。
vim /etc/httpd/conf/httpd.conf

Apache httpd の自動起動を設定し起動ます。

systemctl enable --now httpd

自己署名のサーバー証明書の作成(HTTPS用)

正規の認証局が発行した、サーバー証明書を無料で取得できるようになりました。よければご参照ください → Let's Encrypt サーバー証明書の取得と自動更新設定メモ

秘密鍵の作成

openssl ecparam -name prime256v1 -genkey -out server.key

・CSR(証明書署名要求)の作成(入力するのは2箇所だけです)
openssl req -new -key server.key > server.csr

Country Name (2 letter code) [XX]: JP
State or Province Name (full name) []:<空エンター>
Locality Name (eg, city) [Default City]:<空エンター>
Organization Name (eg, company) [Default Company Ltd]:<空エンター>
Organizational Unit Name (eg, section) []:<空エンター>
Common Name (eg, your name or your server's hostname) []: www.example.com
Email Address []:<空エンター>
 
Please enter the following 'extra' attributes
to be sent with your certificate request
A challenge password []:<空エンター>
An optional company name []:<空エンター>

自己署名のサーバー証明書の作成(有効期限30年)

openssl x509 -days 10950 -req -signkey server.key < server.csr > server.crt

秘密鍵とサーバー証明書を適切な場所に移動

mv -i server.key /etc/pki/tls/private/
mv -i server.crt /etc/pki/tls/certs/

パーミッションを変更

chmod 600 /etc/pki/tls/private/server.key
chmod 600 /etc/pki/tls/certs/server.crt

CSRを削除

rm server.csr

Apache HTTPS(SSL/TLS)の設定

SSL設定ファイルのオリジナルをバックアッップします

mv -i /etc/httpd/conf.d/ssl.conf /etc/httpd/conf.d/ssl.conf.org

SSL設定ファイルを作成します。
vim /etc/httpd/conf.d/ssl.conf

関連記事:安全な SSL/TLS 設定にするための10のポイント(Apache httpd 2.4)
 

Apache httpd を再起動します。

systemctl restart httpd

WEBブラウザで HTTPSで接続できることを確認します。

【補足】
自己署名のサーバー証明書の場合は警告が表示され、接続できない場合があります。FireFox で「危険性を承知で続行」ボタンを押して接続するか、Google Chrome の場合は「thisisunsafe」とタイプすると接続できます。

MySQL 8.0 の設定

・MySQLの設定ファイルに以下を追加します。
vim /etc/my.cnf.d/mysql-server.cnf

slow_query_log=ON
slow_query_log_file=/var/log/mysql/slow_query.log
long_query_time=1.0
 
log_timestamps=SYSTEM
skip-character-set-client-handshake

【補足】
MySQL 8.0 ではセキュリティ強化のためデフォルトの認証プラグインが「caching_sha2_password」に変更になっています。しかし、現状ではほとんどのWebアプリケーション(WordPressやZabbixなど)が caching_sha2_password に対応していません。

そのため AlmaLinux の MySQL 8.0 パッケージでは以下の設定ファイルで、認証プラグインを「mysql_native_password」に変更してくれています。

cat /etc/my.cnf.d/mysql-default-authentication-plugin.cnf
(略)
default_authentication_plugin=mysql_native_password

MySQL の自動起動を設定し起動します。

systemctl enable --now mysqld

mysql_secure_installation の実行

初期状態では、rootユーザーがパスワードなしで MySQLに接続できるようになっていますのでパスワードを設定しておきます。

mysql_secure_installation コマンドを実行すると、root ユーザーのパスワードを変更し、不要なユーザーやDBも削除してくれます。パスワードは、8文字以上で英数大文字小文字と記号が含まれていないとポリシー違反で弾かれてしまいますので注意です。パスワードポリシーを変更したい場合は「--use-default」オプションなしで実行してください。

mysql_secure_installation --use-default
 
(略)
Please set the password for root here.
 
New password: <新しいパスワード>
 
Re-enter new password: <新しいパスワード>
(略)
Do you wish to continue with the password provided?(Press y|Y for Yes, any other key for No) : y
(不要なユーザーやDBを削除)
All done!

ログローテーション設定

設定ファイルのバックアップ用ディレクトリを作成しておきます。

mkdir /etc/logrotate.off

Apacheログのローテーション設定

オリジナルの設定ファイルをバックアップします

mv -i /etc/logrotate.d/httpd /etc/logrotate.off/

・設定ファイルを作成します
vim /etc/logrotate.d/httpd

/var/log/httpd/*log { 
    daily 
    missingok 
    dateext 
    rotate 60 
    create 644 apache apache 
    sharedscripts 
    postrotate 
        /bin/systemctl reload httpd.service > /dev/null 2>/dev/null || true
    endscript 
}

・確認します
logrotate -v /etc/logrotate.d/httpd
-----(下記のような表示があればOKです)-----

(略)
rotating pattern: /var/log/httpd/*log after 1 days (60 rotations)
empty log files are rotated, old logs are removed
considering log /var/log/httpd/access_log
(略)

MySQLログのローテーション設定

オリジナルの設定ファイルをバックアップします

mv -i /etc/logrotate.d/mysqld /etc/logrotate.off/

・設定ファイルを作成します
vim /etc/logrotate.d/mysqld

/var/log/mysql/*log {
    daily
    missingok
    dateext
    rotate 60
    sharedscripts
    postrotate
    if test -x /usr/bin/mysqladmin && \
        /usr/bin/mysqladmin --defaults-extra-file=/root/.my.cnf ping &>/dev/null
    then
        /usr/bin/mysqladmin --defaults-extra-file=/root/.my.cnf flush-logs
    fi
    endscript
}

・MySQL の root ユーザのパスワードファイルを作成
vim /root/.my.cnf

[mysqladmin]
user=root
password="<パスワード>"

パスワードを書いているのでパーミッションを変更

chown root:root /root/.my.cnf
chmod 600 /root/.my.cnf

・確認します
logrotate -v /etc/logrotate.d/mysqld
-----(下記のような表示があればOKです)-----

(略)
rotating pattern: /var/log/mysql/*log after 1 days (60 rotations)
empty log files are rotated, old logs are removed
considering log /var/log/mysql/mysqld.log
(略)

自動起動の設定確認

systemctl list-unit-files | grep -e httpd.service -e php-fpm.service -e mysqld.service -e chronyd.service
-----(下記のような表示であればOKです)-----

chronyd.service enabled
httpd.service enabled
mysqld.service enabled
php-fpm.service enabled

一度OSを再起動して、各種サービスが起動している事を確認しましょう。

shutdown -r now
(再起動後に以下を実行)
ps aux | grep -e httpd -e php-fpm -e mysqld -e chronyd

以上です。設定お疲れ様でした!

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