「独自ドメインを取得」と聞くと、ドメインを取得したことの無い方にとっては、えらく難しく大変そうなことに思えるかもしれません。でも安心してください。昔はややこしい書類を何枚も書かなければなりませんでしたが、今やWEBサイトから、慣れていない方でも30分もあれば簡単にドメインを取得することができます。それでは、初めてドメインを取得することになったワン太朗と一緒に、独自ドメインを取得してみましょう。
ワン太朗に「ドメイン取得」の指令が・・・
犬山商事で働くワン太朗は、上司から『会社のホームページを作るので、ドメインとやらを取得するように』と頼まれました。上司の口ぶりから察するに、ドメインのことがよく分からないので、ワン太朗に丸投げした感があります、、、もちろんワン太朗も「ドメイン」の意味すら知りません。困ったワン太朗は、インターネットに詳しいニャン子さんに相談することにしました。
「ドメイン」はインターネット上の「住所」
ニャン子さんは、個人でブログをやっていてドメインを取得したことがあるそうです。ドメインの意味について聞いてみると、『簡単に言うとインターネット上の「住所」のようなものよ』と説明してくれました。例えばヤフーのインターネット上の住所は「http://www.yahoo.co.jp」となり、「yahoo.co.jp」の部分を「ドメイン」と呼ぶそうです。『「www」の部分は、サブドメインと呼ぶんだけど、今はとりあえず気にしないで』とも言っていました。
また、ニャン子さんは『でもこれはかなりザックリした説明なので、ドメインの登録管理をしている日本レジストリサービス(JPRS)のページも見てみてね。ドメインについて分かりやすい漫画もあるわよ』と教えてくれました。
お名前.com でドメイン取得
ドメインについて理解したワン太朗は、さっそくドメインを取得することにしました。ドメイン取得サービスは色々ありますが、ニャン子さんが「広告が多いのが難点だけど お名前.com が安いしオススメよ」と言っていたので、お名前.com でドメインを取得することにしました。
空いているドメインを検索する
お名前.com トップページの検索欄に、取得したいドメインを入力して、空いているドメインを調べます。ワン太朗は、会社名「犬山商事」を、ローマ字にした「inuyama-shoji」を入力したようです。
注意!表示されている価格は1年分
検索してみると、どのドメインも空いているようです。しかもかなり安いドメインもあります。ただし、注意しなければいけないのは、表示されている価格は初年度1年分のドメイン利用料金だということです。
例えば「.online」ドメインの1年目の利用料金は99円ですが、2年目以降の更新料金は4,980円と高く設定されています。(2016年9月23日時点)ドメインは長い期間使うものなので、ドメインの種類と料金ページを確認して、5年〜10年間の利用料金合計を計算して検討するのが良いでしょう。
取得するドメインの検討
個人的には「.jp」「.com」ドメインがオススメです。信頼のあるドメインですし、長い期間で考えると利用料金もそんなに高くありません。会社でドメインを取得するのであれば、「.co.jp」ドメインも検討してみてください。(ただし、この記事では都合上 .club ドメインを取得しています)
ワン太朗は上司と相談した結果「inuyama-shoji.club」ドメインを取得することに決めました。いくつか他のドメインにもチェックが入っているので「inuyama-shoji.club」ドメイン以外のチェックを外しましょう。
チェックを外したら「料金確認へ進む」をクリックします。
Whois情報公開代行は必ずチェック!
Whois情報公開代行にチェックを入れて、「初めてのご利用の方」の「次へ進む」をクリックします。Whois情報公開代行にチェックを入れない場合、住所や電話番号がインターネットに公開されてしまいますので、必ずチェックすることをオススメします。
「.jp」ドメインは氏名(登録者名)のみ公開される
「.co.jp」ドメインは企業での利用を前提にしているため、お名前.com では Whois情報公開代行がありません。また「.jp」ドメインは、Whois情報公開代行を設定できますが、個人で登録する場合、氏名(登録者名)のみは公開されますので、気になる方は注意が必要です。(法人で登録する場合は、会社名が公開されます)
会員情報の入力
初めて お名前.com を利用する場合は、会員登録が必要ですので、必要情報を入力し「次に進む」をクリックします。ローマ字で住所なども入力しなければなりませんが、ある程度自動入力してくれます。
お支払い方法の選択
支払い方法を選択/入力し、「規約に同意し、下記内容を申し込む」をクリックします。クレジットカード支払いの他に、手数料はかかりますが、コンビニ払い、銀行振込が選択できます。
申し込み処理に少し時間がかかります。
完了画面が表示されれば、申込み完了です。お名前.com から4〜5通メールが送られてきますので、メーラーを確認してください。
メールアドレスの有効性認証を忘れずに!
タイトル「【重要】[お名前.com] ドメイン 情報認証のお願い」のメールに記載されているURLをクリックして、必ずメールアドレスの有効性認証をしてください。メールにも書かれていますが、対応期日までにメールアドレス有効性認証しなかった場合、せっかく取得したドメインが使えなくなってしまいます。
以下のようなページが表示されれば、メールアドレスの有効性認証完了です。
ドメイン管理画面へログイン
申込完了画面の「ログインする」をクリックして、ドメインNavi(お名前.com でのドメイン管理画面の名称です)にログインしてみましょう。
申込完了画面を閉じてしまった場合は、お名前.com トップページの右上「ドメインNaviへログイン」からでもログインできます。
お名前ID(会員ID)は、お名前.com から届いた「ドメイン登録 完了通知」メールなどに記載されています。パスワードは「会員情報の入力」画面で入力したパスワードです。
管理画面に、取得したドメインが表示されていると思います。これでドメインの取得は完了です。
ドメインは取得しただけでは終わらない
ワン太朗は、上司にドメインが取得できたことを報告すると、ホームページのサーバーを管理しているWEB制作会社に、取得したドメイン名を伝えるように言われました。
WEB制作会社に取得したドメイン名を伝えると、『それでは、サブドメインは「www」IPアドレスは「192.0.2.1」で、DNSサーバーを設定してください』とお願いされました。
ワン太朗は『かしこまりました!』と返事をしたものの、正直なんのことだかよく分かりません。頼りのニャン子さんもどこかに出かけてしまいました。そこでニャン子さんに教えてもらった日本レジストリサービス(JPRS)のページを読んでみると、ドメイン名とIPアドレスを対応付けするには、DNSサーバー(ネームサーバー)の設定が必要なことが分かりました。それと、ニャン子さんから「www.yahoo.co.jp」の「www」の部分を、サブドメインと呼ぶと教えてもらったことを思い出しました。
DNSサーバー(ネームサーバー)の設定
ワン太朗は、DNSサーバーを用意しなければならないのかと思いましたが、お名前.com には、DNSサーバーの機能も付いていて無料で使えるようです。ワン太朗は、さっそくドメイン管理画面にログインして、DNSサーバー(ネームサーバー)の設定をすることにしました。
ドメインとIPアドレスの対応付け設定
ドメインとIPアドレスの対応付け(これを「Aレコード」と呼ぶことがあります)の設定を行います。サブドメイン「www」を付けたドメイン名とIPアドレス「192.0.2.1」を対応付けます。(サブドメインやIPアドレスはご自分の環境に読み替えてくださいね)
管理画面上部の「ドメイン設定」タブをクリックします。
ネームサーバーの設定「DNS関連機能の設定」をクリックします。
取得したドメインを選択し、「次へ進む」をクリックします。
ホスト名(サブドメイン)に「www」を入力、VALUEにIPアドレス「192.0.2.1」を入力して「追加」をクリックします。
追加に、ドメインとIPアドレスの対応付けが表示されていることを確認します。(次に続きます)
画面下の方の「DNSレコード設定用ネームサーバー変更確認」にチェックを入れて、「確認画面へ進む」をクリックします。
間違いがなければ「設定する」をクリックします。
以上でDNSサーバーの設定終了です。
【補足】
取得したドメインで、初めてDNSサーバー(ネームサーバー)の設定をする時に、ネームサーバーの変更も必要になります。画面にも書いてありますが、ネームサーバーの変更は、反映されるまでかなりの時間がかかります。ただ、筆者の経験では、早ければ1〜2時間、遅くても半日くらいで反映しているようです。
DNSサーバーの設定確認
半日ほど経過したら、DNSサーバーの設定を確認します。
DNSチェックページの「ホスト名(FQDN)」に、サブドメイン「www」を付けたドメイン名を入力し、「dig実行」をクリックします。
「入力の逆引き または 正引き」に、対応付けしたIPアドレスが表示されていればOKです。
以上でドメインの取得とDNSサーバーの設定完了です!お疲れ様でした。
終わりに
取得したドメインでホームページが表示できるようになりました。上司からは『よくやった!』と褒められたそうです。ワン太朗は、ドメインやDNSサーバーなど、インターネットの技術に少しだけ興味を持ったようでした。
おしまい。
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