前回までの記事で、LiteSpeed Web Server のインストールから WordPress 設定と HTTPS(SSL/TLS)の設定方法をご紹介いたしました。ただ実際に LiteSpeed Web Server を本番環境で使うにあたって気になるのは、ウェブサイトの実際のパフォーマンスやサーバーへの負荷などではないでしょうか? そこで今回は、実際に稼働しているウェブサイトに LiteSpeed Web Server を導入して、パフォーマンス計測サービスのスコアとリソースの使用状況を Apache HTTP Server と比較してみました。
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LiteSpeed Web Server インストールメモ
LiteSpeed Web Server での WordPress 設定メモ
LiteSpeed Web Server の HTTPS(SSL/TLS)設定メモ
比較方法
同じサーバーに LiteSpeed Web Server と Apache HTTP Server をインストールして切り替えて比較しました。当然ですが Webサーバーソフトウェア以外はすべて同じ条件になります。
使用したバージョンは次の通りです。どちらも HTTP/2 を有効にしています。
- LiteSpeed Web Server バージョン1.4.34(HTTP/2有効)
- Apache HTTP Server バージョン2.4.29(HTTP/2有効)
PageSpeed Insights のスコア比較
Google PageSpeed Insights は、WEBページのパフォーマンスをスコア付してくれるサービスです。パフォーマンスに関するレポートや改善方法も提示してくれます。
LiteSpeed Web Server
Apache HTTP Server
ほぼ同じ結果となりました。
WebPagetest のスコア比較
WebPagetest は、世界中のさまざまな場所から実際のブラウザを使ってウェブサイト速度を計測することができるサービスです。今回は東京の AWS EC2 から Chrome ブラウザで計測してみました。
LiteSpeed Web Server
Apache HTTP Server
Apache ではブラウザキャッシュが「C」になっています。もう少しキャッシュ設定を調整してもいいみたいですね。
サーバー負荷の比較
Apache HTTP Server から LiteSpeed Web Server に切り替えた前後で、サーバーリソースの使用状況を比較してみました。
ロードアベレージ
ほとんど違いはありません。CPUコアが3つのサーバーなのですが、ロードアベレージがほぼ1以下に収まっていますのでどちらの Webサーバーでも問題ありません。
CPU
CPU使用率もほとんど違いはありません。
メモリ
メモリに関しては LiteSpeed Web Serve に切り替えた直後は変わりありませんでしたが、少し時間が経過するとメモリ空容量(紫の線)に多少余裕が出ています。
ただし、単純にサーバーリソースを多く使っているから悪い、少ないから良いということではありません。正常な範囲のリソースの消費量(おおまかな目安としてロードアベレージが CPUコア数を超えない程度)であれば、ソフトウェアの特性であると捉えるのがよいでしょう。
おわりに
ほぼ引き分けの結果となりましたが Apache は長年使っているので設定をそれなりに調整しています。 LiteSpeed Web Serve は、ほぼデフォルトの設定ですが、なかなかのパフォーマンスを出してくれるのはありがたいですね。
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