2018年12月6日 WordPress5.0 がリリース されました。約4年ぶりとなるメジャーバージョンアップです。今回のアップデートでは特に記事エディタ機能が大きく強化されたため、これまで使っていたプラグインやテーマが使えなくなる可能性があります。そこで今回は、さくらのVPSで稼働している WordPress をバージョン5.0にアップデートする前に、さくらのクラウドに VPSディスクを丸ごとコピーして事前に WordPress5.0 アップデートの動作確認をする手順をまとめてみました。
下準備
まず下準備として、さくらのクラウドのアカウントを作成しておきます。(すでにさくらインターネット会員だと思いますので簡単に作成できます)
また、さくらのVPS のディスクをさくらのクラウドにコピー(これを「マイグレーション」と呼びます)するには、さくらのクラウドに会員IDでログインする必要があります。
参考資料:「さくらのVPS」からのマイグレーション | さくらのクラウド ドキュメント
さくらのVPSディスク から アーカイブを作成
さくらのVPSディスクから直接さくらのクラウドのサーバーを作成することはできないため、まずさくらのVPSディスクからアーカイブを作成します。
さくらのクラウドのコンパネに会員IDでログインしたら、「さくらのクラウド(IaaS)」をクリックします。
左メニューの「アーカイブ」を選択して「+追加」をクリックします。
コピーする VPSディスクを選択して、適当な名前を入力したら「作成」をクリックします。
アーカイブの作成が開始します。
順番待ちの状況にもよりますが、容量50GBのVPSディスクでは、約20分ほどでアーカイブが作成されました。(アーカイブは少し大きめの60GBで作成されています)
サーバーの作成
続いて作成したアーカイブから、サーバーを作成します。
左メニューの「サーバ」を選択して「+追加」をクリックします。
「マイアーカイブ」タブを選択し、作成したアーカイブを選択します。サーバプランはコピー元のVPSのスペックに近いものを選択します。(次に続きます)
適当なホスト名を入力して「作成」をクリックします。
サーバの作成が開始します。
10分ほどでサーバが作成されます。
ネットワーク設定の修正
ネットワークの設定も さくらのVPS からそのままコピーされますので、さくらのクラウド用に修正します。
まず作成したサーバーのネットワーク情報を確認しますので、作成したサーバーを選択して「詳細」をクリックします。
「NIC」を選択してネットワーク情報を確認します。ここで確認した「IPv4アドレス」と「サブネットマスク」及び「ゲートウェイ」を設定します。
続いて「コンソール」を選択して、サーバーにログインします。
ネットワークインターフェース「eth0」の設定を変更します。
vi /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0
NETMASK="<サブネットマスク>"
GATEWAY="<ゲートウェイ>"
サーバーを再起動してネットワーク設定を反映させます。
設定した「IPv4アドレス」で SSH ログインできることを確認しましょう。
WordPress5.0 アップデートの動作確認
手元のパソコンの hosts ファイルで、WordPress サイトのドメインと作成したさくらのクラウドのサーバーの「IPv4アドレス」を対応づけます。
sudo vi /etc/hosts
WordPress サイトのドメインにブラウザでアクセスして、作成したさくらのクラウドのサーバーにアクセスがきていることを WEBサーバーのログなどで確認します。
最後に本場おの WordPress5.0 にアップデートしてみて、動作に問題がないか確認します。
片付け
作成したサーバーとディスク、及びアーカイブはそのままにしておくと課金され続けますので、忘れずに削除しておきましょう。
おわりに
WordPress5.0 のリリース前日に、親切にもさくらインターネットさんから WordPress5.0へのアップデートについての注意告知 がありました。いつも WordPress のアップデートは、ステージング環境で確認もせずに「えいや!」でやっていたのですが(^^;) 今回はしっかり確認してから WordPress5.0 にアップデートしたいと思います。
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