Zabbix2.4の安定版が、2014年9月11日にリリースされました。なんと50以上の新機能と改善が追加されたようです。今回のバージョンアップでは、特にローレベルディスカバリ関連の機能が強化が目立っています。
ローレベルディスカバリは、ネットワークインタフェースや、ファイルシステムの監視項目を自動で設定してくれるとても便利な機能です。
ただ、監視の必要のない項目が自動で設定されることもあります。Zabbix2.2では、chrootしているディレクトリがファイルシステムとして、監視項目に設定されてしまうことがありました。この場合は、自動設定された監視項目を、手動で無効にすることが必要になります。
Zabbix2.4の新機能「ローレベルディスカバリの複数フィルタ」を使えば、自動設定のフィルタを細かく設定できるようなので、このような手間を軽減できることが期待できます。
▽ Zabbix 2.4新機能
http://www.zabbix.com/jp/whats_new.php?MainBanner
ローレベルディスカバリの設定で複数のフィルタとフィルタ間のルールが詳細に設定できるようになりました。この改善により複数のローレベルディスカバリマクロを条件にでき、たとえばファイルシステムの自動検知設定でマウントポイントとファイルシステムの双方を利用して自動作成する監視設定を決めることができます。
さっそく、Zabbix2.4をCentOS6.5にインストールしてみました。yumを使うと依存関係を考慮してくれるので、簡単にインストールできます。
Zabbix2.4のインストール
まず始めに、CentOS6.5(64bit)に、LAMP環境をインストールしておきます。
・zabbixのyumリポジトリの登録
rpm -ivh http://repo.zabbix.com/zabbix/2.4/rhel/6/x86_64/zabbix-release-2.4-1.el6.noarch.rpm
・インストール(2014/11/23時点のバージョンは2.4.2-1)
yum -y install zabbix-server-mysql zabbix-web-mysql zabbix-web-japanese
yum -y install zabbix-agent
yum -y install zabbix-get
・zabbixのyumリポジトリの無効化
vi /etc/yum.repos.d/zabbix.repo
—(下記を変更)—————————
[zabbix]
name=Zabbix Official Repository - $basearch
baseurl=http://repo.zabbix.com/zabbix/2.4/rhel/6/$basearch/
enabled=1
↓
enabled=0
[zabbix-non-supported]
name=Zabbix Official Repository non-supported - $basearch
baseurl=http://repo.zabbix.com/non-supported/rhel/6/$basearch/
enabled=1
↓
enabled=0
——————————
Zabbix用のデータベースの作成
・MySQLにZabbix用のDBとユーザを作成
mysql -u root -p
—(下記を実行)—————————
・Zabbix用DBの作成
create database zabbix character set utf8;
・Zabbix用ユーザの作成
grant all privileges on zabbix.* to zabbix@localhost identified by '<パスワード>';
exit
——————————
(2016年1月15日追記)grant でユーザを作成した場合「FLUSH PRIVILEGES」は必要ありません。
https://dev.mysql.com/doc/refman/5.6/ja/privilege-changes.html
・Zabbix用のDBスキーマとデータをインポート
mysql -uroot -p zabbix < /usr/share/doc/zabbix-server-mysql-2.4.2/create/schema.sql
mysql -uroot -p zabbix < /usr/share/doc/zabbix-server-mysql-2.4.2/create/images.sql
mysql -uroot -p zabbix < /usr/share/doc/zabbix-server-mysql-2.4.2/create/data.sql
Zabbix2.4の設定
・Zabbixサーバの設定
vi /etc/zabbix/zabbix_server.conf
—(下記を変更)—————————
# DBPassword=
↓
DBPassword=<パスワード>
——————————
・Zabbixサーバの起動
service zabbix-server start
・Zabbixサーバの自動起動を設定
chkconfig zabbix-server on
Apacheも念のため再起動しておきます
service httpd restart
また、動作を確認するため、Zabbixエージェントも起動しておきます
service zabbix-agent start
chkconfig zabbix-agent on
・Zabbixエージェントの動作確認
zabbix_get -s 127.0.0.1 -p 10050 -k agent.version
——————————
2.4.2
——————————
上のように、Zabbixのバージョンが表示されれば、起動しています
初期設定
ブラウザで下記URLを開き、初期設定を開始します(ホスト名はご自分の環境に読替えてください)
http://centos65/zabbix/
「User」に「zabbix」を 「Password」に、MySQLで設定したパスワードを入力し、
「Test connection」をクリックします
「OK」と表示されれば、正しくMySQLと接続できています。続けて「Next」をクリックします
設定が終了すると、Zabbixのログイン画面が表示されますので、初期ユーザでログインします
Username:admin
Password:zabbix
パスワードと言語の変更
[Administration]→[Users] をクリックします
Members列の「Admin (Zabbix Administrator)」をクリックします
Userタブを選択し、「Change password」をクリックします
パスワードの入力欄が表示されますので、パスワードを入力し、
「Language」を「Japanese(ja_JP)」に変更したら「Update」をクリックします
Zabbixの基本的な設定や、監視テンプレートの設定などは下記をご参照ください。
▽ ZabbixでLAMPサーバを監視設定メモ(Zabbix 2.4 CentOS6.6)
https://blog.apar.jp/zabbix/1046/
Zabbix2.4の新機能
冒頭で紹介した「ローレベルディスカバリの複数フィルタ」確認することができました。
他にも追加された新機能を、色々試してみようと思います。
コメント
2.4.6での設定終了後のログインユーザー名がadminではなくAdminのようです。
何故かみなさん”FLUSH PRIVILEGES”って書きますね。
なんなんでしょう、、、
http://qiita.com/pinohara/items/481c95dc4c8c2568bf8d
>とおりすがり2 さん
ご指摘ありがとうございます。
GRANT文では必要ありませんね、、記事を修正いたしました。