ディスクにどのくらいの書き込み(Input)や読み込み(Output)が発生しているのかを監視するためのテンプレートを作成します。このディスクI/Oの発生と、前のページで設定したCPUのディスクI/O待ちを並べて表示することにより、ディスクの読み書きどちらの性能が不足しているかを把握することができます。
ディスクI/Oは iostat コマンドなどで確認することができます。
$ iostat 1 avg-cpu: %user %nice %system %iowait %steal %idle 1.01 0.00 2.02 38.38 0.00 58.59 Device: tps Blk_read/s Blk_wrtn/s Blk_read Blk_wrtn sda 39.39 0.00 1826.26 0 1808 dm-0 228.28 0.00 1826.26 0 1808 dm-1 0.00 0.00 0.00 0 0
iostatコマンド出力の見方
tps 1秒間のI/Oリクエスト数(転送回数) Blk_read/s 1秒間のディスクの読み込み量(ブロック/秒) Blk_wrtn/s 1秒間のディスクの書き込み量(ブロック/秒) Blk_read ディスクの読み込み量(ブロック数) Blk_wrtn ディスクの書き込み量(ブロック数)
アプリケーションの作成
もし「A_Template_OS_Linux」テンプレートを作成していない場合は、こちらを参考にして作成しておきましょう。
[設定]→[テンプレート] 「A_Template_OS_Linux」行の「アプリケーション」をクリックします。
名前に「disk I/O」を入力し「追加」をクリックすればアプリケーションが作成されます。
アイテムの作成
[設定]→[テンプレート] 「A_Template_OS_Linux」行の「アイテム」をクリックします。
下記を設定し「追加」をクリックすればアイテムが作成されます。
---(設定箇所)---------------------------
名前:1020_ディスク read
タイプ:Zabbixエージェント
キー:vfs.dev.read[,sps,avg1]
データ型:数値(浮動小数)
単位:sps
更新間隔(秒):60
アプリケーション:disk I/O
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同様にディスクwriteの監視アイテムを作成します。
---(設定箇所)---------------------------
名前:1021_ディスク write
タイプ:Zabbixエージェント
キー:vfs.dev.write[,sps,avg1]
データ型:数値(浮動小数)
単位:sps
更新間隔(秒):60
アプリケーション:disk I/O
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アイテムキー vfs.dev.read と vfs.dev.write のパラメータ
vfs.dev.read[<device>,<type>,<mode>]
vfs.dev.write[<device>,<type>,<mode>]device - ディスクデバイス(デフォルトは「all」1 )
type - 可能な値:
sectors, operations, bytes, sps, ops, bps (各種OSでデフォルトが異なるため、指定する必要があります)。
sps、ops、bpsはそれぞれsectors、operations、bytes per secondの略mode - 可能な値:
avg1 (1分間の平均、デフォルト)、avg5 (5分間の平均)、avg15 (15分間の平均)。
詳細は公式マニュアル 1 Zabbixエージェント | Zabbix Documentaion 2.2 を参照してください。
パラメーター「type」は、データ量を把握しやすい bps(bytes per second)を指定したいところなのですが、Linuxには対応していないようですので今回は sps(sectors per second)を指定しています。
$ zabbix_get -s 172.16.1.20 -k vfs.dev.write[,bps] ZBX_NOTSUPPORTED: Invalid second parameter.
グラフの作成
[設定]→[テンプレート] 「A_Template_OS_Linux」行の「グラフ」をクリックします。
「グラフ」タブを選択し、アイテムの「追加」をクリックします。
グラフに表示したいアイテムを選択し「選択」をクリックします。
下記を設定してアイテムが追加されていることを確認し「追加」をクリックすればグラフが作成されます。
---(設定箇所)---------------------------
名前:disk I/0
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最後に作成した監視テンプレートの動作確認をして作業完了です。
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