総和記号の「Σ(シグマ)」は、「1+2+3(中略)+100」のように、繰り返し足し算をする式を、簡単に書くための記号です。便利な記号なのですが、馴染みのない方にとっては、すごく難解な計算をしているように見えるのではないでしょうか? そこで今回は、総和記号の「Σ(シグマ)」の意味と計算方法をまとめてみました。
総和記号「Σ」の意味
総和(合計)を英訳すると Summation といいます。この頭文字の「S」は、ギリシャ文字の「Σ」にあたり「与えられた条件を元に合計しなさいという」意味を表しています。見た目が難しそうな「Σ」ですが意味は合計、すなわち「繰り返し足し算する」だけの意味しかありません。
与えられる条件は、変数(添字とも呼ばれます)の「i」、足し算を終わりにする数の「n」、計算式の「x」の3つです。条件を表す文字はなんでもOKです。高校数学の教科書では「i」は「k」とよく表記されていますね。
繰り返し足し算する「xi」の部分は、計算式や変数「i」を使わなくても構いません。(例えば決まった数「3」とかでもOKです)
総和記号「Σ」の計算方法
「Σ」の計算方法は、変数「i」を1ずつ増やしながら、計算式の「x」に当てはめて、変数「i」が「n」になるまで足し算するだけです。
下の例は計算式は無く、単純に1〜5の合計を表しています。
こちらは計算式がある例、1〜9の奇数の合計です。
上にも書きましたが、計算式の部分は決まった数のみでも構いません。
注意「n」は繰り返しの回数ならず
総和記号の「Σ(シグマ)」の計算で注意しておきたいのは、「n」は繰り返し回数ではない ということです。
変数「i」が 1 から始まることが多いので、ついつい「n」を繰り返し回数と誤解してしまうのではないでしょうか? 次の計算は間違えの例です。
正しくは、以下のように計算します。
「Σ」記号は for ループと同じ
プログラミングの経験のある方でしたら、ピンときていると思いますが「Σ」記号は for ループをイメージすると理解が早いかと思います。
終わりに
同じギリシア文字のシグマでも、小文字の「σ(シグマ)」は、統計学では標準偏差を表します。ちょとややこしいですね(^^;)
コメント
シグマの上に書かれている数字「n」を「回数」として覚えてしまうと危険だと思います。変数「i」が1でない場合、シグマの上に書かれている数字「n」は終わりの数字なのですから。混乱してしまうと思います。
山西文枝様、ご指摘ありがとうございます!記事を修正させていただきました。
めっちゃわかりました!
すごい!
>うはうはさん
コメントありがとうございます。
この記事がお役にたてたようで良かったです。
本当に分かりやすくて、良い説明ですね。
感心しました。
わたしは皮肉屋で、たいていの人が説明力不足で分かりにくく作っているのかな、などと口にする事が多かったものですから。
>阿部さん
ありがとうございます!
6
Σ i =2+3+4+5+6=20
i=2
4
Σ (3i-2) =(6-2)+(9-2)+(12-2)=21
i=2
試しに自分で問題作って解いてみたんですけど、これであってるんですか?
現在高1なのですが二項定理にシグマとあったので調べて勉強しています。
あってるか聞く人がいないのでお願いします。
>匿名希望さん
コメントありがとうございます。
どちらも正解ですよ〜(^^)
勉強頑張ってください!
早い返信ありがとうございます。
本当に助かります、
これからも利用させていただきますね。
良いです。
ありがとうございました。
>夾竹桃さん
こちらこそありがとうございます!
海外の通信大学に入学しまして、統計学が必要になりました。基本の内容をとてもわかりやすく説明いただいてるので助かりました。
>匿名さん
コメントありがとうございます!
この記事が匿名さんのお役にたったようで良かったです。
このサイトが一番わかりやすいです。
ありがとうございました。
また周りに困っている人がいたらこのサイトを進めることにします!!!
>匿名さん
こちらこそ、お褒めのコメントありがとうございます!
この記事がお役にたてたようで嬉しいです。
現在中2ですか!とても分かりやすくて理解出来ました。ありがとうございます。
>匿名さん
こちらこそコメントありがとうございます。
この記事がお役にたてて良かったです。
xiが3の時ですが、この時iはどこへ行ってしまったのでしょうか?3+3+3+3+3の中でiが5になるまでの要素が分からなくてモヤモヤしています…
>酢さん
コメントありがとうございます。たしかに理解しづらいところですよね
xiが3の時に計算式にiはありませんが、iが計算式に無くても「iを1ずつ増やしながら5になるまで足し算」というルールは変わりません。
そのためxiの部分が3の時は、単純に3を5回足し算、すなわち 3+3+3+3+3=15 となります。
xiが3の時は、3+(i-i) だと考えると分かりやすいかもしれません。(i-i)は必ず0になるので 3 = 3+(i-i) です。
3+(1-1=0) + 3+(2-2=0) + 3+(3-3=0) + 3+(4-4=0) + 3+(5-5=0) = 15
初めて見たけどとてもわかりやすかったです。
>雪だるまさん
お褒めのコメントありがとうございます!
くやしい(?)けれども、やっと理解できました!本当にありがとうございました。
>ありがとうさん
お褒めのコメントありがとうございます!
この記事がお役に立ったようでよかったです。
5
Σ3=5+5+5+5+5=15
i=1
についてでiを増やしながらってiはどこにあってどういう計算方法なんですか?🥲
>くさだゆうきさん
コメントありがとうございます。
5
Σ3=3+3+3+3+3=15
i=1
についてのご質問ですね。
この場合は計算式の部分(Σ3の「3」の部分のことです)には、変数の i がありませんので、
i を1ずつ増やしながら5になるまで、単純に3を足し算、すなわち 3 + 3 + 3 + 3 + 3 = 15 になります。
(計算式の部分にiが無くても「iを1ずつ増やしながら5になるまで足し算」というルールは変わりません)
もしこれが Σ3i の場合は、 3×1 + 3×2 + 3×3 + 3×4 + 3×5 = 45 になります。
まじでわかりやすい!!おかげで全てがつながりました。本当にありがとうございます😄
>東大第一志望さん
お褒めのコメントありがとうございます。
この記事がお役に立ったようでよかったです!