アップル社が運営する App Store で配信されているアプリへのリンクは、iTunes が廃止された 2019年6月「apps.apple.com」から始まるURLに変更されました。しかし、現時点(2020年1月)では「itunes.apple.com」から始まる古いURLの方が、特に iPhone を使うユーザーにとっては便利です。そこで今回は、App Store アプリのリンクは「itunes.apple.com」の方が便利な理由をまとめてみました。
appsリンクと itunesリンクの動作の違い
何を言いたい記事なのかさっぱり分からないと思いますので、まずは下の画面キャプチャをご覧ください。
iPhone の Chrome で「apps.apple.com」から始まるURLを開いた場合(リンクが開かない、、)
iPhone の Chrome で「itunes.apple.com」から始まるURLを開いた場合(アプリ内で App Store が開く!)
iPhone の標準ブラウザ Safari ではどちらのリンクでも問題なく開けるのですが、iPhone の Chrome では「apps.apple.com」から始まるURLを「target='_blank'」(リンクを別ウィンドウで開く)を付けた <a> タグで開こうとすると上の画面キャプチャのようにリンクが開かなくなる場合があります。
対策として <a> タグに「target='_blank'」を付けない選択もあるのですが、閲覧しているユーザーはいちいちリンク元の記事に戻らなくてはならないため利便性が悪くなります。
ところが、リンクを「itunes.apple.com」から始まるURLにすると、iPhone の Chrome では アプリ内で App Store が開くためサクサクとリンクを開けるようになります。
(サンプルページ)
apps.apple.com のリンク
itunes.apple.com のリンク
各種Webブラウザの動作
他のWebブラウザの動作も気になるところだと思いますので、<a> タグ(target='_blank' 付き)で「apps.apple.com」と「itunes.apple.com」から始まるURLを 開いた時の動作をまとめてみました。
確認した端末のOSとWebブラウザは2020年1月8日時点の最新バージョンです。
apps.apple.com
動作を確認した <a> タグ
<a href='https://apps.apple.com/jp/app/モンスターストライク/id658511662?mt=8' target='_blank' rel='noopener'>おすすめアプリ1</a>
Webブラウザ | 動作 |
---|---|
iPhone Safari | 別ウィンドウで App Store が開く |
iPhone Chrome | 開かない |
iPhone Firefox | 別ウィンドウで App Store の Webページが開き、 さらに別ウィンドウで App Store が開く |
macOS Safari | 別ウィンドウで App Store の Webページが開く |
macOS Chrome | 別ウィンドウで App Store の Webページが開く |
macOS Firefox | 別ウィンドウで App Store の Webページが開く |
iPhone の Firefox でも「apps.apple.com」から始まるURL で App Store は開くのですが、裏で App Store の Webページも開こうとしているため(画面キャプチャではブランクのページになっています)、リンク元ページに戻るのが一苦労です。
itunes.apple.com
動作を確認した <a> タグ
<a href='https://itunes.apple.com/jp/app/モンスターストライク/id658511662?mt=8' target='_blank' rel='noopener'>おすすめアプリ1</a>
Webブラウザ | 動作 |
---|---|
iPhone Safari | 別ウィンドウで App Store が開く |
iPhone Chrome | アプリ内で App Store が開く |
iPhone Firefox | 確認の上、別ウィンドウで App Store が開く |
macOS Safari | 別ウィンドウで App Store の Webページが開く |
macOS Chrome | 別ウィンドウで App Store の Webページが開く |
macOS Firefox | 別ウィンドウで App Store の Webページが開く |
iPhone の Firefox で「itunes.apple.com」から始まるURLをタップすると、確認ボタンが表示され「App Store を開く」をタップすれば、別ウィンドウで App Store が開きます。「apps.apple.com」リンクのように裏で App Store の Webページは開かないので、スムーズにリンク元ページに戻れます。
「itunes.apple.com」から始まるURLの作り方
「itunes.apple.com」から始まるURLの作り方は簡単です。アップル社が提供するリンク作成ツール「App Store Marketing Tools」でリンクを作成し、下のように URL の「apps.apple.com」を「itunes.apple.com」に書き換えるだけでOKです。
https://apps.apple.com/jp/app/モンスターストライク/id658511662?mt=8 ↓ https://itunes.apple.com/jp/app/モンスターストライク/id658511662?mt=8
「itunes.apple.com」のリンクで大丈夫なの?
「itunes.apple.com」から始まるURLのリンク切れが心配なところですが、アップル社は 『itunes.apple.com から始まるURLは引き続き機能し、apps.apple.com に自動的に移動(リダイレクト)されます』と公式に告知しています。
Links generated for apps on the App Store now begin with apps.apple.com. Existing links that begin with itunes.apple.com will continue to work in their current form and will automatically redirect to the apps.apple.com domain.
おわりに
あくまで推測ですが、そのうち Webブラウザがアップデートされて「apps.apple.com」リンクも、
「itunes.apple.com」リンクと同じような動作になると思います。それまでの間は「itunes.apple.com」リンクを使うのが良さそうですね。
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